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くじらのお話

くじらのお話

捕鯨基地 和田町

和田町には日本で四カ所しかない捕鯨基地があります。現在和田町以外には、北海道網走・宮城県鮎川・そして和歌山県太地です。和田町で水揚げされるくじらは年間で26頭です。くじらが房総半島に近づく6月から9月に捕鯨は行われます。その時期和田町では、町全体が活気に包まれるのです。

くじらの解体

解体場にウィンチで陸揚げされたくじらは「解剖さん」と呼ばれる解体の専門家が幅広い長さ50cmもある長刀のような大きな包丁を一気にふるっていきます。背と腹をまず横に続いて頭部を裂いて行きます。切り口に爪を引っかけ、ウィンチで引っ張ると、厚さ20cmもの分厚い皮が見事に剥がれて行きます。
ひとつで、1tもある黒くて大きな肉塊。消防ホースのように長い腸。手裁きよく行われます。更に細かく切り分けられ解体は、終わります
くじらの解体は、明け方に行われることが多く、解体の所要時間は2時間ほどです。

くじらの解体場

くじらの解体場

くじらの陸揚げ

くじらの陸揚げ



くじらは捨てるところがない?

くじらの用途は香水からダイナマイト迄と、とても幅広く、肉は食用として、また内臓や皮・骨などは房州枇杷の肥料としても利用されています。
鯨油はくじらの皮を、ドロドロに溶かし、分離した後の透き通ったきれいな液体です。この鯨油は中性洗剤や、口紅の材料などに利用されます。また優れた機械油としてロケットエンジンや金属工業の潤滑・圧延油・界面活性剤などに使われています。

くじら料理

色々と鯨のお話をご紹介してきましたが、いよいよくじら料理のご紹介です。!
この地域を代表する鯨の食べ方で「タレ」があります。これは鯨の肉に味付けをして干したものです。これをあぶって食べます。見た目は真っ黒なのですが、食べてみるとこれがなかなかの珍味です!お酒好きの方にはおすすめです。
一般的には竜田揚げやカツが知られていますが、ココ和田町ではユッケや刺身・鯨のにぎり寿司などこの地域ならではのくじら料理を体験することが出来ます。

鯨の竜田揚げ 料理提供・・ステラ

鯨の竜田揚げ
料理提供・・ステラ

鯨の刺身 料理提供・・さかな

鯨の刺身
料理提供・・さかな

鯨のにぎり 料理提供・・巴寿し

鯨のにぎり
料理提供・・巴寿し




【他にくじら料理の食べられるお店】
なぎさドライブイン
かねす寿司
ぴーまん
外房捕鯨㈱(くじら家)

鯨の解体の見学について

和田町の捕鯨は26頭の制限枠の中で行なわれ、時期は毎年7月1日から始まり、天候にもよりますが、普通ですと8月初旬ぐらいまで続きます。問い合わせの多い″クジラの解体″の見学ですが、前日の昼間漁をして、だいたい朝5時ぐらいから和田町の港の解体場で行う場合が多いです(過去に何度か夕方したこともありますが)。解体の日程ですが、漁の結果によりますので前日まで分かりません。夕方近くになれば船からの連絡が入り、次の日何時から解体するというのが分かるようです。
また一般の見学は自由です。解体が終わったあとその場でクジラの肉の販売もありますので、見学の後お求めになってもいかがですか?(浜値なのでちょっと割安です)

昨年もたくさんの方が見学に着て頂きました。

昨年もたくさんの方が見学に着て頂きました。

鯨の解体

(平成16年7月21日撮影)
上にも書いたとおり鯨の解体は普通朝早い時間に行われます。今回はめずらしく夕方18:30からでした。捕ってきた鯨は港に浮かべて置き、ウインチで解体場に引っ張ってきます。

来て見ると港に繋がれていました。

来て見ると港に繋がれていました。

ウインチで解体場に引っ張ります。

ウインチで解体場に引っ張ります。

解体前には必ず鯨の計測があります。

解体前には必ず鯨の計測があります。

鯨の皮(脂身)はブロック大の大きさに切って氷水の中に入れていきます。肉も同じぐらいの大きさにして冷凍庫へ。

鯨の皮(脂身)はブロック大の大きさに切って氷水の中に入れていきます。肉も同じぐらいの大きさにして冷凍庫へ。

この日の解体は夕方18:30 からなので・・・

この日の解体は夕方18:30
からなので・・・

21:00からお肉の販売でした。 地元の人が待ってましたよ。

21:00からお肉の販売でした。
地元の人が待ってましたよ。



解体はだいたい1時間半で終わりましたが、鯨の販売はもう少し後になりました。今回の鯨の大きさは約11メートル、そこそこの大きさだったと思います。たくさんの見学者が訪れていました。とにかく大きい鯨が職人の手で手際よく解体されていくのは圧巻です。ぜひ一度見学に来てください。